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【有限会社 メノビレッジ長沼/長沼町】

循環型の地域づくりを目指す農業
【有限会社 メノビレッジ長沼/長沼町】

掲載年月:2019年2月

有限会社 メノビレッジ長沼

企業・団体のビジョンやミッション

農業を中心とした共同体の形成を目指して

1995年に札幌メノナイトキリスト協会の有志によって始められました。長沼マオイ山のふもとの美しい地形と、近隣の方々のあたたかい招きを受けて、この地が選ばれました。水田と畑が18haあり、30種の野菜に加えて小麦、ライ麦、蕎麦、菜種、豆類などを輪作で育てている他、約400羽の鶏を平飼いしています。
加工は小麦粉を自家製粉している他、蕎麦の乾麺、菜種油、スモークチキンなどを委託しています。小麦や菜種は近代品種から在来の品種へと転換しようとしています。
春の田植え、夏の草取り、秋の稲刈りやハロウィンかぼちゃ彫りなど、年間を通じて農業や社会の在り方に関心をもつ人が訪れ、農作業や食事をともにしつつ、出会いの広がる場でもあります。

農家と地域が支えあってつくる循環経済

1996年からCSA(community supported agriculture=地域で支え合う農業)と呼ばれる産消提携の取り組みを始め、参加するおよそ80軒の家族に農場で栽培した有機野菜や加工品を定期的にお届けしてきました。参加者は年間の収穫物と、その栽培にかかる経費を分かち合ういわば共同経営者です。参加者はいつでも農園を見学したり、お手伝いしたりもできるし、配達の際には作り手と直接話もできるので、畑の様子や農家の喜びや辛さをわかってくれます。
このように、生産者と消費者の関係が近くなることで、農家は安定した経営が可能になり、エネルギー負荷や廃棄などの環境負荷も抑えることができ、地域の循環経済を支える仕組みのひとつとなります。
ここ数年はスタッフ不足で休止していますが、また準備ができたら再開したいと思っています。

「みん菜の花プロジェクト」

50年ほど前は、日本も食用油を自給していました。長沼にも菜の花畑が670ha、搾油所も9か所あったそうで、搾りかすを肥料にして土に還元する持続可能な経済と農業があったそうです。今では日本の油はもっぱら北米産の菜種に頼っていますが、遺伝子組み換え作物が人体や環境に及ぼす影響が心配されています。
そこで、私たちは菜の花を栽培し、油を搾る<みん菜の花プロジェクト>を始めました。自家製菜種油は委託で加工していますが、美味しいと評判です。将来は自前の精油機で絞りたいと考えています。

グローバル化された大規模農業から、地産地消のシステムへ

ここではコミュニティを大切にしています。子どもたちを始め、いろいろなグループの視察を受け入れたり、農業を取り巻く問題だけでなく、地域づくりの勉強会なども開催しています。夫のレイモンドは、母国のアメリカのキリスト教神学校で平和学を学びました。彼は、平和学の視野にたって、近代農業の経済システムが起こした様々な問題、つまり先住民族の土地を奪ったり、小さな規模の経営や伝統的な農業を圧迫したばかりでなく、地球温暖化のような問題を引き起こしたことを深く考えました。私たちが目指すのは、そのようなグローバル化された食料の生産流通システムを地産地消のシステムへ変えること。大規模な農業ではなく、地域の中で作り、流通し、食べるという循環する農業なのです。

代表者からのメッセージ

私たちが志していることは、被災者をはじめ高齢者や障がい者、子ども、農家も含めて社会で弱い立場の人たちが前向きに生きていけるような地域を創ること。地域の課題を力ではなく、地域のつながりで解決していくことです。つまり、外部から買うものをできるだけ減らして地域内でお金を循環させる仕組みと、その仕組みを通じてお互いの関係性が深まるような取り組みに育てていきたいと考えています。

企業・団体の魅力

メノビレッジでは、家族を中心に、研修生やボランティアなど様々な人たちとともに住まいながら農業を営んでいます。お客様も、私たち農家や農地の様子を心配したり、見守ってくれる存在です。お金はそんなにないけれど、温かい人の輪の中で生きているという安心感があります。

農業に触れる機会を、少しでも多くの人に

2011年の東北の震災と原発事故以来、福島の子どもたちを地域で受け入れています。事故当初、若い農家の方から、「子どもたちが土と触れながら育つようにと農家を始めたのに、土が汚れてしまい野菜を育てても食べることができない、子どもたちには土に触ってはいけないと言わざるを得ない」という話を聞き、大きなショックを受けました。この人たちを長沼で迎えることができないかと地域のみなさんに相談したところ、多くの方が共感してくれ、「おいでよ!マオイでなつやすみ」実行委員会が立ち上がりました。長沼にはグリーンツーリズムの積み重ねがあり、ホームスティをベースに受け入れをしています。私たちにとっても、いろいろな方と知り合うきっかけになり、そのとき得た地域の信頼関係が、その後、保育園の利活用や新しい活動にもつながりました。

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